【色彩検定1級2次まるわかり】2次の“芋づる問題”を制覇して合格を目指そう!

前回の記事で、2次の基本となる『配色カード』の使い方などをご説明してきましたが、今回はいよいよ2次試験が「芋づる式」と呼ばれる所以である「指定された“PCCS”の“配色カード”を問題用紙に貼っていく」の“指定された”という部分がいったいどういうことなのか、を詳しくご説明していきたいと思います。独学で色彩検定に合格した筆者の“色彩検定”に関するシリーズブログ。いよいよ2次試験の核心に迫っていきたいと思います!

▼前回までの記事はこちら

まずは2次試験がどんな問題を出すのか、みてみよう!

色彩検定の2次の問題が、どんな形で出題されるのだろうか、ちょっと想像がつかない方も多いのではないかなと思います。

試しに「こんなかんじの問題が出ますよ!」という例題を作ってみましたので、下記をご覧ください!

お試し問題

(1)「中南米のサボテンに寄生する介殻虫のコチニールから採取される色」を色名の語源に持つ色を『選択肢A』から一つ選ぶ

選択肢A

バーントシェンナ・蘇芳・ビリジアン・アンバー・代赭・ジョンブリアン・カーマイン・韓紅花・萌黄・青磁色

(2)『(1)』で選んだ色に最も近い色を『選択肢B』から一つ選ぶ

選択肢B

v2・v4・v6・v8・v10・sf2・sf4・sf6・sf8・sf14・sf16・sf18・d8・d10・d14・g14・g20

(3)下記の『問題』を読んで、条件に合うように色A、色B、色Cのカラーカードを選択し、裏に書かれている記号もあわせて回答しなさい。

問題

『(2)』で選んだ色と同一色相で、類似トーンとなる明清色を“色A”とする。色Aを使って同一トーンでスプリットコンプリメンタリーの配色を作ることにした。配色の色B、色Cの色相差が小さくなるようにし、色Bは中性色とする。

・・・どうでしょうか?かなり指定が多いような感じを受けますね。最初はちんぷんかんぷんなこの問題をひとつひとつ紐解いて解説していきたいと思います。

“暗記する内容”と問題文の関連について学ぼう!

▼ではさっそく、先ほどの例題の1問目をみてみましょう。

(1)「中南米のサボテンに寄生する介殻虫のコチニールから採取される色」を色名の語源に持つ色を『選択肢A』から一つ選ぶ

こちらの問題ではJIS慣用色名とその由来をセットで暗記できているかが問われます。今回は「中南米のサボテンに寄生する介殻虫のコチニールから採取される色」という由来をもつ色名を聞かれています。

カーマイン

上記の由来をもつ色は『カーマイン』です。色彩検定の3級と2級の巻末に記載されている“JIS慣用色名”を色名の由来から答えるという問題が過去出題されています。なので必ず由来と色名はセットで覚える必要があります。

▼次に例題の2問目をみていきましょう。

(2)『(1)』で選んだ色に最も近い色を『選択肢B』から一つ選ぶ

先ほど選んだ「カーマイン」に近似したPCCSを答えるように指示がでています。

ということは“カーマインとはどんな色なのか”を覚えている必要があります。近似値で出題されるので、だいたいの色を覚えておく必要があります。カラーカードをみてみましょう。

配色カード
写真なので、色を完全に再現することは不可能なので、参考程度にご覧いただければ!

ディスプレイだと印刷物の色を再現できないため、実際のカラーカードでご確認いただきたいのですが、参考までに写真でカードを掲載してみました。

下がv2、上がv4です。実際にみて確認するとカーマインに近似した色は『v2』になると思います。

このように、JIS慣用色が“PCCSでどの色に近似しているか?”をセットで覚えておく必要があります。

▼最後に例題の3問目をみていきましょう。

(3)下記の『問題』を読んで、条件に合うように色A、色B、色Cのカラーカードを選択し、裏に書かれている記号もあわせて回答しなさい。

『(2)』で選んだ色と同一色相で、類似トーンとなる明清色を“色A”とする。色Aを使って同一トーンでスプリットコンプリメンタリーの配色を作ることにした。配色の色B、色Cの色相差が小さくなるようにし、色Bは中性色とする。

これが少しややこしいですが、整理して考えていきましょう。

まずは『色A』が何色なのかを答えていきましょう。

色Aは何色?

・『(2)』で選んだ色と同一色相

・『(2)』で選んだ色と類似トーン

・『(2)』で選んだ色の類似トーンの中で明清色のトーン

まず「『(2)』で選んだ色と同一色相」という部分から、色相が『2』であることが判明します。

そしてv(ビビット)の類似トーンがどのような色かわかっている必要があります。 類似トーンというのはPCCSトーン表で『縦・横・ななめ』に隣接したトーンのことを言います。

pccsトーン
手持ちの問題集によるとbとd、sfとdpも類似トーンにあたるので注意が必要、と記載がありました!

つまり“vの類似トーン”は、横隣接のs(ストロング)とななめ隣接のb(ブライト)とdp(ディープ)になります。しかし前回の記事でも書いた通りs(ストロング)のトーンは2次で使う配色カードには存在しないことからb(ブライト)とdp(ディープ)のどちらのトーンが『色A』になるわけです!

そして最後の“類似トーンの中でも明清色のトーン”という指定について考えていきます。

PCCSトーン清色

明清色とは『純色に、白のみを加えた色』となります。上記の表がトーンを分類したものです。b(ブライト)とdp(ディープ)のうち、「明清色」はb(ブライト)となるので、ここでようやく色Aがb2だということが判明します!

続いて色B、色Cを答えていきましょう!

色B、色Cは何色?

・色A(b2)を含んだ「スプリットコンプリメンタリー」

・色A(b2)と同一トーン

・色B、色Cの色相差が小さくなるように

・「色B」は中性色

今回は色Aと同一トーンという指定があるため、トーンはb(ビビット)になることがわかります。

指定の中にある「スプリットコンプリメンタリー」は1色の色を起点とし、その補色の両隣の色をちょうど『二等辺三角形』のようにする3色で作られた配色技法です。

PCCS上での『補色の両隣』とは、補色と色差1、ないしは色差2の色を指します。「色B」「色C」の色相差が小さくなるようにという指定から、起点となる色が『b2』だということがわかります。

スプリットコンプリメンタリー
色相環上で見るとちょうどこんな感じになる配色ですね!

こちらでも前回の記事の内容が関連していて、b(ビビット)のトーンは2次で使う配色カードでは偶数番号の色しか存在しないということから、2の補色14の両隣は12と16になります。

PCCS色相環
PCCSの色相環がかければ、補色・色差2の色番号がわかりますね!

いよいよ大詰め!もう少しだけがんばりましょう!b12とb16のうち色Bは中性色とあります。

PCCSの中性色
中性色はb12だ!

PCCSの色相環には「暖色」「寒色」「中性色」の分類があります。この表を見ると色番号9〜12、20〜24が中性色であることがわかります。

よって、色Bが『b12』色Cが『b16』ということがわかります!

芋づる式を回避するためにも、暗記はしっかりと!覚えてしまえば怖くない1級2次の問題

いかがでしょうか?暗記をする前だと「うわっ、結構難しいな」と思う2次の問題も、しっかり暗記を行って、ひとつひとつの条件を紐解いていけば必ず回答にたどり着きます。

ここで3ヶ月間の独学で色彩検定1級に合格するためのスケジューリングについてまとめてみたという記事で書いた『2次試験で必要な暗記項目』を再掲してみます。

2次試験で必要な暗記項目

JIS慣用色名
色名・由来・PCCSカラーコード(だいたいの値でOK)の3点を1セットとして覚える

PCCSに関連する暗記
1pR〜24RPまでを色相環で書けるように
トーンそれぞれの『イメージ語』を覚える
→トーンの明清色・暗清色・中間色を書けるように
類似トーン・対照トーン・トーンのグラデーションの概念を覚える
→色相環に「暖色」「寒色」「中間色」を書けるように
→色相環に「心理四原色」「色料の三原色」「色光の三原色」を書けるように
色相差配色(同一・類似・・・など)が書けるように
→PCCSの明度・彩度一覧表を覚える
→高明度・中明度・低明度の数値を覚える

マンセル表色系に関連する暗記
マンセル表色系の「表示の方法(色相 明度/彩度)」

配色用語に関する暗記
ドミナント、カマイユ、トリコロールなどなどの配色方法すべて

イメージ別配色法に関する暗記
エレガント・カジュアル・クラシックなどなどのイメージ別の配色法すべて

ファッションカラーの変遷に関する暗記
→モーニングスターブルー、サイケデリックカラーなどが「どんな色か」「どんな時代背景で流行したか」

色名・由来・PCCSカラーコードの3点を1セットとして覚える、色相環に「暖色」「寒色」「中間色」を書けるようにする、トーンの明清色・暗清色・中間色を書けるようにする、など今回の例題に使われた暗記内容もいくつかあるとおもいます。

実際に例題で感覚を掴んで見ると「なぜその暗記が必要なのか?」が明確になり、理解するスピートがぐっと高まります。

一見、数は多いように感じますが、例えば先ほどのPCCS色相環上に『暖色・寒色・中性色』がかければ、またPCCSトーン上に『明清色・暗清色・中間色・純色』がかければ、それぞれひとつの図の暗記でいくつかの暗記が同時にできてしまいます

私自身もこの2次の問題がどのようなものなのか?を理解できてから範囲はぐっと狭く感じ、狭い範囲を確実に暗記することで2次の合格率が高まるんだ!と感じるようになり、実際に1発合格することができました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?当ブログでの色彩検定シリーズもいよいよ次回で終了としたいと思います。
次回はいよいよ、2次試験で暗記な暗記事項の総まとめを行いたいと思います!

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